スポーツ障害
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皆様おはようございます。六実駅前整骨院です。
さて、子供が野球をされていたり、子供に野球の指導を行っている監督の方で最近、こんな症状を訴えている子供はいらっしゃらないでしょうか
練習後に肩の痛みを訴えている。または、何もしてなくても痛い
投球動作時に外側の肘に痛みを訴えている
投球動作時に内側の肘に痛みを訴えている
腰痛を訴えている
突き指の痛みが取れず、指の曲がりを訴えている
上記の5つに関しては一つでも当てはまる場合、子供が将来も野球を続けていきたいのであれば一度この記事に目を通すことをお勧めいたします。
監督や指導者であれば、この5つのサインを見逃さないようにしていただけると良いです。
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そもそもスポーツ障害とは?当院の考え
野球によるスポーツ障害とはそのほとんどの理由が「オーバーユース」、要するに使い過ぎが原因で起こると考えられております。
野球に関するスポーツ障害においては上半身に重心を置くことが多い為、スポーツ障害の発生頻度としても
1位:肩関節
2位:肘関節
3位:腰部
4位:膝関節
5位:手関節
となっております。
野球に関して断言できることは、上半身のスポーツ障害が発生することが多いと断言できます。
特に、スポーツ障害に関してはどの部位でも重症化した場合致命的なケースになる事が多いです。
当院では、学生の患者様の最初の問診の際に5つの症状を訴えているようあれば注意して検査をさせて頂きます。
また、大人の患者様でも症状の訴えがある際は、学生時代の既病歴を確認してから判断をさせて頂くことがあります。
これは、過去にスポーツ障害を行っている場合、一部の症状に関してはそれが要因となり発生することがある為です。
ただ、多くのスポーツ障害に言える事ですが早期発見が極めて大切であり、この早期発見を出来るかどうかがその子供が将来もスポーツを続けていられるかが決まると言っても過言ではないでしょう。
良くも悪くも、今やれれば良いと学生に言われたのでやらせ、やっぱり進学してからやりたいと言われても厳しいと考えて下さい。漫画の世界の様に綺麗に進むことはありません。 -
スポーツ障害を放っておくとどうなるのか
さて、このスポーツ障害を放っておくとどうなるか。親御様や監督、指導者の方はご存知でしょうか。
結論から申し上げますと、最悪の場合は2度とそのスポーツを行うことが出来なくなる可能性があります。手術できるならまだよい方と考えるべきです。
発生頻度の高いものから上位3つを説明します。
まず、肩関節の障害から話をしましょう。
1位である肩関節においては、代表的なものとしては【肩関節インピジメント症候群】です。
簡単に言えば肩の痛みが出る怪我です。成人であれば物流などでお荷物の上げ下げが多い人に発生しやすい症状になります。
ただ、スポーツ障害の場合は成人の患者様と病態が異なっておりますので、子供が肩が凝ったと言っている場合は大人と病態が異なる事が殆どです。
2位である肘関節は、代表的な物としては【野球肘】です。
名前だけでも聞いたことある人が多いと思いますが、正式な名称は外側型の上腕骨小頭離断性骨軟骨炎、内側型の内側上顆の裂離・分節や、内側靭帯の断裂の3つが考えられます。
この野球肘に関しては早期発見が極めて重要になります。特に重症化した場合に子供がスポーツに復帰するのが極めて難しくなります。
3位である腰部に関しては、代表的なものとしては【腰椎分離症】・【腰椎すべり症】があります。
成人の方でも既病歴がある人が多いものですが、そのほとんどが学生時代に腰を反らす動作の反復により発生するもので、骨折の一種になります。
腰椎分離症は腰痛が出てからすぐに発見することが重要です。1週間以上たつと予後が悪くなることが多く、進行に気が付かないと腰椎すべり症と言われる折れた骨がくっつかず腰に支えない不安定な状態に不可逆的に進行します。
残念ながら早期発見が出来なければ改善することは出来ず、腰椎が不安定になる事で腰椎ヘルニアになってしまう事があります(ブログを記載している先生の級友にも学生時代に腰椎すべり症からのヘルニアでコルセットをつけている人がいました。) -
スポーツ障害にはどんな施術メニューがおすすめですか?
ここまでさんざん脅しましたスポーツ障害に関してですが治療はどうするかもお伝えを致します。
スポーツ障害の原因としては
1:誤った使い方をしている
2:筋力不足
3:使いすぎ
の3つが基本的な原因になります。
1に関しては、スポーツ障害全般に言える事ですが正しいフォームが出来ていない場合、身体にかかる負担が大きくなります。
ケガをしない為には正しいフォームが出来ている事は前提となりますし、誤った使い方を続けていると誤った使い方を最適化するために身体に筋肉がついていくため怪我をされた際に治るまでに時間が掛かる原因になります。
その為、治療方法に関しては身体の使い方の指導もそうですが誤った使い方に最適化されていることで日常生活での姿勢不良も原因になりますので、フォーム改善+骨格矯正で行わせて頂くことが多いです。
2に関しては、1が原因で発生するパターンと元々の筋肉量が不足しているパターンの二つがあります。前者のパターンに関してはスポーツを始めてからしばらくたっていることが多く、力任せに使っている場合に発生する事が殆どです。後者に関してはかなり少なく、練習量に身体が見合っていないケースが殆どです。
両方のケースに言える事ですが、筋肉量が足りないのが前提になりますので痛みが出ている周辺の筋肉を2~3ヶ月かけてつけていく治療が必要になります。
すぐに効果が出るものではないので軽視されがちですが、必ず必要になるものと言えるでしょう。
3に関しては、上記1.2を前提として本人の身体に使い方が負担になっていたり、筋肉量が不足することで使い過ぎている状態になっております。
これだけで発生する場合は、身体が相当硬い場合です。急激に身長が伸びだす小中学生の子供は筋肉の成長が骨に追いついていない為に発生します。
両方のケースにも言える事ですが、しっかりとした休みが取れていないと身体は使い続ける一方になりますので本来であればしっかりとした休息を取ることは前提となります。また、スポーツ後のクールダウンとしてストレッチなどを行うことも大切になります。
兆候として、くすぐったがりになった場合は注意が必要です。筋肉は硬くなると交感神経優位になるため感覚過敏になる為です。
当院では使い過ぎていることで固まっている筋肉をまず緩める事を前提とし、硬さが強く触られたりするのもくすぐったく感じるようであれば筋膜リリースによる治療を行います。 -
その施術を受けるとどう軽減するのか
ここまではどういった治療をするかという話になりましたが、ここからはどのように改善するかをお伝えいたします。
痛みの度合いにもよりますが、最長2~3カ月はそのスポーツを控えて頂くところから始まる事が多いです。ただ、殆どの子供の場合は無視することが多い為、親御様や監督・責任者の大人の方々が練習を筋肉トレーニングやランニングなど患部に負担のかからない練習に切り替えて頂く必要があります。
その2~3ヶ月の間に筋力トレーニングで筋肉自体を付けつつ、骨格矯正で日常的な姿勢の改善とフォームの改善を行います。
3ヶ月が過ぎたころからはスポーツに復帰してもらいますが、2~3ヶ月経つとパフォーマンスが落ちているため以前と同じように動かそうとしてしまいます。
潜在的な癖を治す為にさらに3ヶ月骨格矯正を行わせて頂き、その後はメンテナンスか卒業して頂くようにお伝えしております。
どうしても短期間で治したいという患者様に関してはあまり推奨は致しませんが、3ヶ月で上記の治療プランを短期間で通院できるだけやるのがベストですがそれは後述致します。
改善するための通院(施術)頻度は?
通院頻度に関しては、一番望ましいのは週3回でまず3ヶ月。残りの3ヶ月は週2~3に落とし、運動時の疼痛が緩和している状態であればさらにペースを落としていきます。
ただ、どうしてもスポーツはやりたいなどがある場合には週5~6は通院するべきです。本来であれば、動作により痛みが出ているため休ませないと治らない物を動かし続ける以上、治療頻度は増やさないと変わりません。
最悪の場合は3ヶ月で疼痛が緩和しないようであれば、整形の診断によっては手術も考慮しなければいけないため、そのような事態にならない為にも治療頻度は多ければ多い方が良いです。
大切なのは大人が子供のスポーツをしっかり見る事であり、気合根性論でどうにかなるものは一切ありません。子供の将来を思うのであれば、大人がまず関心を持ち、気付きを多くしてあげる事が結果的に子供の将来を守る事に繋がります。
未来ある子供たちの為にも、考えて頂けると幸いです。